やっと見つけたバスに乗り込み、黒海を眺めながら2時間のドライブでネセベルに到着した。 この最初の目的地に到着するまでに2泊もしてしまった。
ネセベルはユネスコの「世界遺産」に指定されている美しい半島の町である。 到着してからはいつものホテル探しである。 二人でカートをごろごろ引っ張りながら石畳の道を歩く。 町に一軒だけあると聞いたホテルを探し当てたがなんと「満室」とのこと。 これは困った? さてどうしたものかと考えるが他にホテルもないと聞いて「プライベートルームを紹介してくれ」と強引にフロントに頼み込む。 どこかへ電話してくれた結果、少し離れた場所にプライベートルムがあり宿泊OKとの返事。 すごくアバウトな地図と住所をもらってまたてくてく歩く。
このあたりかなあと思い歩いていると、突然一人のおばさんが近づいてきて「ホテル探しているの?」と英語で聞く。 ”またしつこい客引きおばさんだ”と判断し英語がわからない振りをして完全に無視して歩く。 それでもしつこく後を追いかけてくる。 良く聞いてみると私が持っている地図に書いてある住所(ホテルで書いてもらったもの)を指さして「その住所は私の家だ!」とかなんとか言っている、実はこのおばさんが目指すプライベートルームの女主人であったのだ。 いやあ大変失礼しましたとかなんとか言いながら態度を一変させた我々に対し、ホテルから連絡があったので途中の道で待っていたとの説明、すっかり恐縮した我々はおばさんに案内されてネセベルの宿へと向かったのである。
その家はネセベルの古い様式で建てられたもので2階の一部がプライベートルームになっている。 でも入り口に何も標識がなく、見ただけでは普通のお家なのである。 到着してすぐに女主人(ゾラさん)のお話が始まった。 学生時代にはソフィアにいた話、英語とフランス語に堪能でドイツ語もわかる話、このプライベートルームは有名で外国の旅行案内にも紹介されている話、ネセベルでは誰もがゾラさんを知っているという話 等々延々と続く。 ゾラさんのお母さんが準備してくれた紅茶と果物を中庭で頂きながら写真を一枚パチリ。 この部屋の料金は一泊一人5US$であった。ホテルが120US$程度であることを考えると非常に安い。
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