★ プラハに戻って ★


 クトゥーナ・ホラからプラハまでは車で1時間程度の距離である。 昼過ぎに出発したのだが、例によって通りがかりの小さな町でランチタイム休憩をとったりしたりしながらのんびりとドライブする。 のんびり走っていたらプラハ市内に着いたのが何と午後4時過ぎになってしまったではないか。

実は、ハイウェイから一般道に入りレンタカーオフィスに辿り着くまでの市内の運転がなかなか大変だった。 それまで見渡す限りの畑や森の中など交通量の少ない場所を走っていたことから、運転の感覚が都会に合わないのだ。 知らない町を、それも交通の激しい首都を、左ハンドルの車で地図を頼りに走る。 一方通行や行き止まりがあちこちにあり、更に道路にはトラムが走っている。 信号は相当複雑でどの信号を見ていいか分からなくなってしまう。 都会の地元車は運転が乱暴で、相当結構神経を使う運転になってしまった。

レンタカーの場合、いつも最大の難所がこの返却時のダウンタウン運転となってしまうのだ。 ドライバーとナビゲターでわいわい言いながら何度も停車して現在位置を確認しながら、何とかレンタカーオフィスに到着することができた。


レンタカーを無事返却して、地下鉄を乗り継ぎ移動してホテルにチェックイン、プラハは最近治安があまり良くないと聞いていたので用心しながら地下鉄の乗り継ぎには注意を払う。 ホテルに着く頃から空は一面の雲でついに雨が降ってきた。 ホテルで一休みしてから旧市街へと繰り出したが、旧市街に着いたときには土砂降りの雨、そういえば到着時も雨だったのを思い出した。 今回の旅行はプラハでは雨ということなのか。

やっと暗くなってきた旧市街広場は雨の中ではあったが、観光客で溢れかえっていた、やはり韓国グループが目立つ。 一週間前よりも人が多いような気がした。 観光客の流れはこの広場から両側に店が並ぶ狭い道を抜け、また抜けて、何度も曲がりながらカレル橋へと続いている。 この流れに乗って歩く。 カレル橋に着いたときには、何故か雨が一瞬上がり、ライトアップされて幻想的なプラハ城を見ることができた。 夜のプラハ城はまた格別に美しい。

最後の夜は、広場に面した観光客相手のばか高いレストランは避けて、狭い通りの奥で見つけた混んでいるレストランでの夕食とした。 夕食後にも旧市街を散策したが、雨がどんどん激しくなる中、夜の10時を過ぎても観光客はまだまだ元気でそぞろ歩いている。 雨にも負けずプラハの夜を楽しんでいるようだったが、以前プラハを訪れたときよりも格段に観光客の数が増えていると実感した。


 翌日は朝から雨、夕方のフライトを考えてホテルにレイトチェックアウトできないか交渉し、追加チャージなしでOKにして頂く、ラッキー。 朝は旧市街に出て少しお買い物、その後はホテルでゆっくりと時間を過ごして14時にチェックアウト、地下鉄でダウンタウンの空港行きミニバス乗り場へ向かう。 乗り場近くの地下鉄の駅で、こわい顔したおばさんの検察に出会った。 おばさんたちが駅構内の通路で待ち構えており、次々と乗客を捕まえてゆく。 私の差し出した切符のスタンプをじっくりと確認してから「OK」とにっこり。 この検察は「頻繁に実施されており、違反者は高額の罰金を支払うことになる」とガイドブックに書いてあった。 切符無しでも地下鉄に乗れるような気がしていたが、そう世の中甘くないということを再認識した。

空港では、日本では決して食べられないという思いから、レストランで「ジャガイモ」だけを注文してしまった。 やはりとても美味しい。 こんなに美味しいジャガイモを安い値段で味わえるチェコの人達は幸せものだと思いながら、こちらも美味であるビールと共に味わってゆっくりと食べる。



 今回のチェコの旅は、懐かしいプラハを再訪してから世界遺産に指定されている歴史的な町を順に訪問する旅でした。 ボヘミア地方に広がる大自然を堪能し、時が止まったような小さな町を歩き、安くて美味しい料理とビールを楽しむ旅でした。 これらチェコの風景が、いつまでも変わらないことを祈りながら帰路に着きました。



The End




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