エヴォラのポザーダをチェックアウトして、車は高速道路に入り西へと進路をとる。 すっかり運転にも慣れてこの国のクレイジードライバーの仲間入りが出来たこともあり、良く整備された高速道路を爆走する。
リスボンに近づくにつれて車は増えてきて周りの景色も住宅が目立つようになってきた。 リスボンに入ったという標識を過ぎてしばらくすると、突然視界が開けて驚きの景色が目に飛び込んできた。
眼下に青い海が・・・ 車は大きな吊り橋の上・・・
右手の丘の上に大きなキリスト像が見えると突然の渋滞となり、眼下の景色をじっくりと見ることができた。 どこかで見たような建物が遥か下に見える。 ベレンの塔や発見のモニュメントではないか! この巨大な吊り橋は「4月25日橋」で海と思ったのは「テージョ河」だった。 一年前に遥か下から眺めた巨大な吊り橋を、その大きな橋を今まさに渡っている、車は揺れる橋の上にいるということにやっと気がついたのだった。
スリル満点のこのヨーロッパ最大級の吊り橋を無事渡り終え、ややこしい高速道路の分岐をなんとか通過して車は西へと向かう高速道路に入った。 1時間ほど走ると高速道路の終点で、そこから海沿いの道をしばらく北に走ると目指すロカ岬に到着した。
ロカ岬は昨年シントラから山越えで来たときに道に迷ってしまい、レンタカー返却の時間の関係もありゆっくりとできなかった。 今回はゆとりを持って計画したので到着時間も早く、のんびりとこのさい果ての岬の景色を楽しみ、カフェで食事し、みやげ物もじっくりと鑑賞することができ満足。 快晴のロカ岬は何故かもの悲しい雰囲気で「地の果て」という言葉がぴったりとくる印象を与える。
ロカ岬に別れを告げ、高速道路を東に戻りリスボンのホテルへ到着。 日が暮れる前に大好きなケーブルカーを見に行き、小さなレストランでポルトガル最後のディナーを堪能したのだった。
二度目のポルトガルは、モンサント、マルバオ、モンサラーシュという「Mで始まる国境近く山の上の素敵な小さな村」を巡る旅でした。 この旅行最後の夕食で、時間の流れが止まったようなこれらの村の思い出を話していると、今回の旅もまたとても充実した内容となったことを実感しました。
小さな村の景色も、人々の生活も、そしてリスボンのケーブルカーも、いつまでも変わらないで欲しいと願いながらリスボンの夜は更けてゆくのでした。
The End

またまたポルトガルに戻る
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