ルフトハンザ航空の飛行機は時間通りにドイツのミュンヘン空港へ到着した。 フランクフルト空港が飽和してきており、ハブ空港機能をミュンヘンに移し始めているとのこと。 以前この空港で乗り継ぎ便に乗り遅れてしまったことを思い出して少し心配していたのだが、ミュンヘン空港は以前とは見違えるような大きな空港へと変貌していたので驚いた。
ミュンヘンからルーマニアの首都ブカレストのオトペニ空港へ向かう便は満席で東洋人は我々だけ、早くも海外旅行気分になってきた。 オトペニ空港には予定より少し遅れて夜中の0:20に着いた、到着ロビーのATMから現地通貨でのレイ(Lei)を引き出し予約していたホテルに電話して迎えの車をお願いすると5分で到着。 空港近くのホテルという割にはずいぶん空港から遠い住宅地の真ん中に Hotel Charter はあった。
翌朝はお約束の時差ぼけで眠い。朝食後もボーとしていたら昼になってしまい、仕方なくチェックアウトし荷物をホテルに預けてから空港へ向かう。 我々の最初の目的地はブカレストではなくて、北にあるスチャバ(Suceava)という町なのだ。 困ったことにスチャバ行きの飛行機は早朝と夜の2便しかなくて、深夜着早朝発では空港に泊まることになる、それは勘弁ということで夜の便まで待つことにしたのだった。
昼の間にダウンタウンに行って道路地図を買おうということにしていた。 ホテルからダウンタウンへはバスで行けとフロントのお姉さん、バスの切符はどこで買うのと聞くと空港に行って買うしかないという。 どうやって空港に行くのかと聞くとバスで行けと言う。 うーん、困ったと悩んでいると「私のでよかったらあげるわ」と親切なお言葉。 もらった切符は1枚で二回分のものだった、しかしお姉さんが一回使っていて残り一回分しかないぞ。 我々は二人なのだ。
心配していても仕方ないのでホテル近くのバス亭から空港行きのバスに乗ってしまった。 乗って切符のパンチを探すと前のほうにいたヒゲのおじさんが手招きしている。 おじさんに切符を渡すと、慣れた手つきでパンチャーに通す。 二人だよというともう一度通すがはALM音が鳴りエラー。 一回分しか残っていないので当たり前なのだが我々は驚いた顔をしてびっくりを演出。 おじさんは切符の裏面の印刷を見て、一人分しかなかったぞもう一人分の切符を出せと言った(と思われる、ルーマニア語なもんでわからない)。 実は切符はこれしかない、買いたいので売ってほしいと言うと「俺から買うのか?」と言った(と思われる)。 そうだよと言うと、俺は切符は売らないよという顔、「どこまで行くの」と聞くので空港までと言うと、二人で一回分でよろしい、などと言う。 案外適当な話だなと思ったがまあいいかと納得した、しかしこのおじさんは何者なのだ? 乗客なのか車掌なのか? 実は後からバス会社の車掌おじさんだと判明したのだが。
空港でバスの切符を買ってからバスでダウンタウンへと向かう。 懐かしいバニアッサ空港が左手に見えてきた、美しいデザインは以前と変わらない。 この美しい空港が何故か閉鎖中とのことだったが理由がわかった。 空港前の大通りが大工事中だったのだ。 8車線道路の真ん中が数百メートルににわたり掘られている工事中だった。両方向の道路が片側1車線に規制され大渋滞となっていた。こんな大渋滞ではとても空港としては機能しないのだろう。凱旋門が見えてきた、パリのそれとそっくりだが小さい、最初に見たときにびっくりしたことを思いしたがなんとなく懐かしい。
ダウンタウンの大きな本屋で道路地図帳を購入してから、以前来たときには時間の関係で行けなかった「国民の館」を目指す。 以前と同じように、本当に大きな建物だなあと感心しながら統一大通りを歩き出した。 時計を見ると16時少し前、ガイドブックで確認すると見学は16時までと書いてあった。 おっと、今から行っても見学できないぞ、結局途中まで歩いて引返した。 あっと、これは以前とまるで同じ行動だなぁと気が付きなんとなく情けなくなった。 この世界で二番目に床面積が大きな建物の中を見たかったのに!
道路工事の大渋滞が気になり早めにバスに乗りホテルに戻ることにした。 ところが何故か逆方向の渋滞はほとんどなく、あっとい間にホテルに戻ってしまった。 ホテルのフロントで空港まで送ってほしいなぁと言うと、急に言われても困るそんなことチェックアウトの時に言わなかったじゃぁないかといやな顔。 確かに言わなかったけれど送ってくれないかなぁと再度お願いしてみると、まったく仕方ないなあという感じではあったが車を出してくれた。 ルーマニアの人はやさしいと感謝感謝。
でも結局空港へは早く着きすぎてしまった、夕食でも食べようと考えレストランを探すが国際線のレストランは18:30で終了していた、びっくり。 カフェしかないので仕方なく空港のマーケットでいろいろ買い込みガラガラのロビーで夕食タイムとした。 生絞り100%オレンジジュースが美味しい、このジュースは昼に空港で見つけて飲んだらとても美味しかったので、夜もまたまた飲んでしまったのだった。
21:05発タロム航空スチャバ行きの便は満席、久しぶりに乗るプロペラ機だった。 早朝と夜の2便じゃあ満席になるわな、今日は日曜だもんねとあきれてしまう。 プロペラ音がうるさいが低空をゆっくりと飛ぶ飛行機は妙に安心感がある。 少し遅れて到着したスチャバ空港は小さな地方空港だった。 タクシーでホテルに向かうが運転手が「明日僧院に行くなら一日このタクシーを貸切でどうだ、ばっちり案内するぜ」などと誘ってくる。 レンタカー借りて自分で運転するのだといって断ると、どこまで行くの?いうのでブカレストまで行くのだと言うと驚いた顔をしていた。 市内のホテルにチェックイン、まだ時差ぼけの私は即寝てしまった。
・・・・・・・・ to be continued

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