仕事の関係で休暇が取れなくなってしまい、計画していたヨーロッパ旅行を断念さざるを得なくなったのが3年前だった。
いろいろあって久しぶりに夏休みが取れる状況になったので、いったん断念していたヨーロッパ旅行を再開すべく以前計画してそのままになっていた「スペイン銀の道」旅行を実行することにした。
スペイン銀の道 (Ruta de la Plata)は、古くローマ時代から商人、鉱夫、軍隊などが歩いた道で、スペインの西の端ポルトガルとの国境に沿って南北に延びる道を指す。 日本ではまだ知られていない感じだが、この道沿いには魅力的な街や村が点在していると思われ、次の旅行はここだ!と決めていたのだった。
銀の道を全部走破するのは日程的に厳しいと判断し、今回は南の端の街セビリアから銀の道を北上してヘルテ渓谷に至るルートで計画した。 パラドール(Parador)、ホテル、アパートなどに泊まりながら、エストレマドゥーラ(Extremadura)州を車で移動するマイペースの旅を計画した。
さて、今回は羽田空港国際線ターミナルから深夜便でスペインを目指す、久しぶりのヨーロッパなので大きな期待と少しの不安が入り混じる気分で出発だ!
羽田空港国際線ターミナルは混んでいた、夏休みで金曜の夜だからかなぁ。 新しい空港らしく、スマートデバイスの充電設備、無料WiFi、各種ラウンジなどは充実していると感じた。
羽田発フランクフルト行きの飛行機は満席だった。 真夜中出発の便、良い子は寝る時間なので食事はすぐに出ない。 起きている人にはサンドイッチが配られるが良い子の皆さんは早々とお休みだった。
あー良く寝た、気分良く起きたらおはようございますの軽い食事が出てきてなんだかいい感じだった。 成田からの便では夕食がどかんと出るので結構重いのだが羽田便はなかなか良いなぁ。
真夜中の離陸なのに飛行機は離陸で1時間近く待たされて、結局フランクフルト空港には45分遅れで到着した。 トランジットで乗り継ぎ時間がないと騒いでいた連中がいたぞ。 我々は過去の経験から1時間で乗り継ぎできると表示された便は避けており、3時間の乗り継ぎ時間を確保していたので余裕だったことはいうまでもない。
早朝にフランクフルト空港に着いた、成田発の場合に夜遅くに乗り換えるのと比べるとこの朝に乗り換えるのは気分もすっきりしていてとても良い。 セビリア行きのルフトハンザ機は土曜日の晴れた空に向かって時間通りに離陸した。
セビリア空港は、田舎の空港の雰囲気が漂う地方の空港だった。 羽田空港のチェックインでは、エコノミークラスなのにバゲージに priority タグをつけることに成功したので一番にバゲージが出てくると4番のベルトコンベヤー前で期待して待っていたが・・・・・
なかなか出てこないぞ、6時間以上荷物が遅れたら保険がおりるのでこの保険で普段買わない高級品でも買うかとと話していたら、ついにベルトコンベヤーが止まってしまった。 荷物待ちの10人くらいが呆然として残っていた。 10人は少し多いんじゃないの。
バゲージクレーム手続は我々が一番だと窓口にダッシュ、みなさん我々に続き一斉に走り出す。 窓口のおっさんが「どの便だ」と聞くので便名を言ってロストの手続きをしたいと言ったら、「あーそれね、向こうの1番にあるんだよ」と慣れた口調で言うのだった。 4番と表示してあったよと言うと、「でも多分1番にあるよ」と澄まし顔で繰り返す。
みんなでぞろぞろ1番へ行ってみた。1番は他のコンベアとは違い周囲から壁で仕切られた場所だった。入り口と出口があるが誰もいないぞ、止まったベルトコンベヤーの上に荷物が点在しているのが見えた。 そう言われれば4番の場所に「EU以外からの荷物はあっち」という小さな表示と→があったのを思い出した。 フランクフルトからだからEU内だよね~関係ないよね~と思ってスルーしていたが、なんとそちらに回されていたのだった。
ベルトコンベアの上で寂しそうに放置されていた荷物をピックアップ、priorityのシールがむなしい。 人がいなくなったバス停でバスを待ち駅まで移動する。 駅でバスを乗り換えてホテル近くまで移動したのだった。 駅のバス停でバスを待つが、なんとこれがめちゃくちゃ暑い。 なんだか沖縄に来たような感じでぐったりしてきた。
ホテルにチェックイン、エアコンの効いた部屋でやっと落ち着くことができた。
・・・・・・・・ to be continued

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