世界的に有名なワインの産地であるメルニックは、「山の中の小さな村」であった。 到着してすぐ歩いてみると「全く観光化されていない」感じなのである。 ホテルは1軒あるが人の気配があまりない。 地図上のメインストリートは人が歩いていない。 でも良く見るとあちこちの家の窓の下あたりに「ROOM」の表記が確認できる。 窓に花が飾ってある白いきれいな家を見つけて宿泊の交渉が成立。 このプライベートルームは一泊一人5US$であった。
夕食まで時間があるので散歩をした。 メルニックは小さな村で特に見るところもないので1時間もあれば一巡してしまう。 手書きで「VINO(ワイン)」と書かれた看板の矢印に従い岡を上って行くと岡の一番上に洞窟があった。 一人の若者が中に入れと身振りで示す。 その中はワインの貯蔵庫になっていた。 その場で樽から注いだ赤ワインを試飲した。 −−これは旨い−− 最適な温度で少し発泡しているメルニックのワインの味は最高であった。 思わず1本購入した。 その場でビンに詰めて自家製のラベルを張り付けたそのワインは1$少しの値段であった。
プライベートルームの所有者である夫婦はブルガリア語と片言のドイツ語を話し英語は全然分からない。 でも不思議なもので必要な意志の疎通は出来てしまう。 朝食を別料金で頼んだり、村の様子を聞いたりでそれなりに会話が弾む。 夕食はプライベートルームのおばさんから聞いたレストランである。 もちろん赤ワインを飲む。 夕方飲んだものとは少し味が違う。 ここでもワインの値段は1.5US$であった。 ゆっくりと夕食を済ませて外へ出ればもう真っ暗である。 満天の星を眺めながら部屋へ戻る。 遠くまで来て本当に良かったとしみじみ思う瞬間である。
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