まだ時差ボケが残る頭をかかえながら起床、朝食を済ませ9時に開店するホテル近くの本屋へと向かう。 前日は日曜で繁華街の店は全部お休みだった。 詳細道路地図がないと今日からのドライブに支障をきたすので何としても道路地図を買わなければならない事情があったのだ。
書店の開店と同時に道路地図を探すが、詳細な地図が見当たらない。 店員のお兄さんに聞いたら、店の奥から持ってきてくれた。 しかし、いまひとつ気に入らない。 お兄さんは「この店にはこれしかない、他の店にあるかもしれない、でも他の店は10時開店だよ」と言う。
10時にはレンタカーオフィスへ行かなくてはならないので時間的余裕がなく、仕方なくお兄さんご推薦のロードマップを買った。
地下鉄を乗り継いでレンタカーオフィスへ到着、今回の旅行はユーロカー(EuroCar)という会社で予約した。 手続きは簡単、HertzやAvisよりも簡略化されていると感じた。
1000ccクラスの小型車を予約していたが、現れたのはOPELのMERIVAという車種で1700ccのDiesel車だった。 予約していたクラスより大きな車が準備されることには慣れているので問題ない、オペルは良い車だ。 このディーゼル車は馬力があり、今回の旅行ではピレネーの山道でその性能を存分に発揮することになる。
車はバルセロナのメインストリートをしばらく走り、北へと向かう高速道路に入る。 少し複雑なジャンクションを何とか間違いなく乗り切り、フィゲラス方面への道路に辿り着いた。 久しぶりのスペインの高速道路は、相変わらず全員がクレイジードライバーであることを確認し、懐かしいやら恐ろしいやらで疲れがどっと出てしまい、思わずサービスエリアで休憩してしまうのであった。 十分に休憩をとってから再び目指すフィゲラスへと走り出した。
フィゲラスはダリの故郷で、彼が晩年全力をかけて完成させたダリ美術館がある。 この美術館が目的でこの町に立ち寄る計画だった。 高速道路を走っていると、フィゲラスの手前で何と「ダリ美術館の案内板」が道路にあるではないか! これには驚いた。
町に入ると大渋滞に遭遇、なんとなく嫌な予感がする。 標識に従い大渋滞をのろのろと進み、やっとの思いでダリ美術館に到着した。 何ともいえないその外観を見て期待が高まる。 近くの有料駐車場に車を預けていざ入場しようとした我々の目の前に、信じられない光景が広がっていた。
入場券の売り場から美術館前の広場を抜けて、延々と入場待ちの列が伸びていたのだった。 最後尾に並んでみたが、どう考えても200人は並んでいる。 この日の宿も決まっていない我々にはこの行列に並び続ける気力はなく、早々に入場を諦めることになってしまった。 残念。
思うに、フィゲラスはバルセロナからも近く海岸からも近いので、海水浴を兼ねた観光客がどっとこの町に押し寄せたという状況だろう。 しかし、この行列にはびっくりした。
せっかく日本からはるばる来たのに・・・ バカヤロー などと言いながら美術館の周囲を一周しただけで、予定より早くフィゲラスを出発して、今回の旅行のメインとなるピレネー方面へと車を走らせた。
・・・・・・・・ to be continued

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