★ トゥールーズへの道程 ★


 朝早く起きて成田空港へ向かう。 GW初日の空港は混雑を予測していたが拍子抜けするほど混んでいなかった。 ルフトハンザのエアバスは優秀なパイロットで、飛行機が離陸したのがわからなくて、まだ滑走路を走っているのかと思ったらもう空を飛んでいるとわかったときにはびっくりした。
 
成田空港は混んでいなかったが流石にGWの初日ということで座席は満席だった。 我々は周囲を複数の日本人ツアーグループに囲まれることになり海外に行く気分がしてこない。 エアバスA380-800は新しい機種のようで、映画もオンデマンドで画面も美しいし音楽は多くのCDから選んで全曲聞けるので楽しい。 Hugoという映画を見た、とても面白い内容だった、特に主人公のお友達の女の子の演技が印象に残った。 どの映画も字幕が中国語しか設定できずに参ったが、設定をあれこれ変えていたら突然存在しないはずの英語字幕が現れたのには驚いた。

飛行は順調で予定時間より早くフランクフルト空港に到着。フランクフルト空港では成田からの便に乗り合わせた4つほどの異なる日本人グループのツアー名が全部「クロアチア、スロベニア周遊ツアー」だったことが集合を示すサインでわかりびっくりした。 ずいぶんポピュラーになったものだ、我々が行った1999年にははまだ内戦の爪跡が生々しい状況だったのを思い出した、あの放置されたロープーウェイはまだあのままなのかな、とふと思った。

乗り継ぎ便の表示に従い空港内をどんどん歩いてゆく、すると今回もまた何故か空港の外に出てしまった。 以前は乗り継ぎの移動で必ず通過した地下の照明の色が変化する怪しいトンネルはもうなくなったのかもしれない。 まあいいか、と久しぶりとなる小さな地下街を散策する。 以前はもの寂しい感じの地下街だったが、ずいぶん店が増えていて寂しさ感がなくなっていたのが残念だった。 でもクルー専用のショップに知らん顔して入ったその瞬間に、「クルーのIDカードを見せてください!」って怒られたのは以前とまったく同じだった。


トゥールーズ(Toulouse)行きのルフトハンザ航空ゲートは空港の一番端だった、この端のゲートからバスに乗って飛行機まで移動。 これがまた空港内を延々とバスは走る、目指すのはこれまた空港の一番端にいた飛行機だった。 バスはやっと飛行機に横付けして停まったが扉が開かないぞ、飛行機のタラップを係員が登ったり降りたりしているのが見える。 誰かを待っているのかトランシーバーで頻繁にどこかと連絡している。 10分もそのままバスの中に閉じ込められた状態が続いただろうか、そろそろ乗客が騒ぎ出してきたその時、1台の黒塗りの車が現れた、乗っていたのは小さな子供連れの夫婦だった。 バスの中がざわめく、みんな奥様を指差しながらフランス語で何か言っているぞ。 きっと彼女は有名な女優かモデルに違いない、すごく美しい人だ。 このVIP家族が乗り込むとやっと我々一般人が乗るバスの扉が開いたのだった。

土曜日ということもあってか小さな飛行機は満席、少し前のほうの席にVIP家族がいた、女優またはモデルの奥様は確かにオーラを放っていたが残念ながら私は知らない女性だった。 国際線なのにケーキと飲み物しかでないと文句を言っていると、間もなく飛行機はトゥールーズ空港へ到着した。 ここでも何故かいったん空港の外に出てから荷物をピックアップするシステムに驚く。

無事に荷物を受け取り、シャトルバスに乗り込み市内へと向かう。 市内中心部を走っているときに、バスの中から長い行列が見えた。 開店前のレストランに並んでいるようなのだがなんだろうかと気になる。 ヨーロッパでレストランの開店前に並ぶという風景はあまり見ないものだから。 
バスは終点のトゥールーズ駅に到着、予約していたホテルまでは歩いていける距離なので荷物を引きながら歩く。 ヨーロッパでも駅周辺は基本的に治安がよくないのだが、ここトゥールーズ駅の近くはまったく危ない気配がしないことに驚く。 本当に乱射事件があった街なのか、そんな雰囲気は全然感じられないなぁ。

ホテルにチェックインして一安心、お約束の時差ぼけであっという間に寝てしまった。


・・・・・・・・ to be continued


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