★ ロカマドール2 Rocamadour2 ★


 ロスピタレ村の朝、朝は寝ているのが普通だが珍しく早起きして朝食前にロカマドールを見に行く。 絶景ポイントに行って見るがなんと驚いたことに一面の霧で白一色だった、何も見えない。 まさに霧の摩周湖のようだ。
 
せっかく早起きしたのに残念と思いながら、散歩がてら少し場所を移動して違う角度から眺めてみると・・・・・ 息を呑むような景色が目の前に広がっていたではないか! 霧の中に浮かぶロカマドール、なんという幻想的な景色だろう、素晴らしい。 早起きした甲斐があった!

しかし、この幻想的な眺めは一瞬の間の出来事だった。 見る見る霧が晴れて、あっという間に幻想的な景色は現実的な風景に変わってゆくのだった。 と思っていたら新しい霧が登場し、またまた幻想的な風景画出現・・・ 見ていて飽きない景色とはこのことだななどと思いながら、刻々とかわる景色に感動したのだった。

最後の霧が去ってしまうと、この村は朝の日差しを受けて輝くまた違う顔を見せてくれる。 空気が澄んでいるのだろう、それぞれの建物までクリアに見えるこの村が周囲と完全なバランスをとりつつ完璧な風景の一部として溶け込んでいるのを感じる。 これもまた絶景というに相応しい眺めだ。 と、突然視界の左からゆっくりと何かが現れたぞ・・・ 気球だった。 真っ青な空に色鮮やかな気球が映えて絶景にまた違うアクセントをつける。 気球はゆっくりと村に接近して、城の反対側に消えていったが城に着陸したようにも見えた。


 さて、今日は楽しみにしていたパディラック洞窟 (Gouffre de Padirac) に行く日なのだ。 Internet経由で予約も入れて既に料金も支払ってある、場所もカーナビにインプット済み。 実は前日宿のお兄さんと話していたときに「今日は大雨の影響でパディラック洞窟ははクローズしている」と言われていた。 雨が多いと洞窟内部の水が増えて見学ができなくなり時々クローズとなる」とのこと。 明日予約してあると言うと「明日もクローズかもしれない」とのことだった。 気になって朝食後に彼に確認すると、残念ながらまだ今日もクローズだよとのこと。 でも、この親切なお兄さんは地図を取り出して洞窟見学の代わりのお勧め観光コースを丁寧に教えてくれたのだった。


楽しみにしていた洞窟見学ができなくなりがっかり、でも仕方がないということで宿のお兄さんから紹介された「美しい村とお城巡り」に出かける。

- 美しい村とお城巡りについては別ページ参照 -


 早めにお城巡りを切り上げて宿に戻り、一休みしてから前日からその絶景を何度も見てきたロカマドール村へと向かった。 ロスピタレ村の宿のすぐ前の急な坂道をロカマドール村へと下りてゆく。 途中で車が通る道に合流したらその道は前日車で通過した道だ、その狭い道が180度カーブしているところにロカマドール村の入り口の門があった。 門をくぐった瞬間、周囲は大観光地の景色に一変した。 夕方だというのにこのメイン通りは観光客で溢れていたのだ。 狭い道の両側には観光客相手の店がびっしりと並んでいるのだった。 隣のホスピタレ村は人も少なく落ち着いた雰囲気なのにここは大観光地だぞ、まったく対照的でびっくりした。

宿のお兄さんに聞いてきた「ロカマドール村お勧め散策コース」は、このメイン大通りを突っ切ってから右手にある急な階段を崖に沿って登てゆくというものだった。 このロカマドールは、ボトムに位置するメイン大通り(下の層)と、崖に張り付くように垂直方向に建てられた建物(真ん中の層)、そして崖の上の城(上の層)から成る「三層構造の村」なので、村は壁に沿って垂直方向に広がっているのだった。

階段の手前の大通り沿いで大統領選挙のポスターを見つけた。 現職のサルコジ (Sarközy) と挑戦者であるオランド (Hollande) との決選投票選挙が数日後に迫っていたのだった。 フランスらしいセンスのポスターに感心、日本のダサイポスターとは比較にならないと感じた。



・・・・・・・・ to be continued


ロカマドール ロカマドール3



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