★ イングリッシュパブとロイヤルウェディング ★


 朝早い便であること、地震で電車が止まると困ること、ルフトハンザはまた何をしでかすかわからないこと、などの状況から判断し、今回は成田で前日泊することにした。 昼過ぎに自宅を出てゆっくりと成田に向かう。

成田駅はいつも通過するだけの駅だったのだが、今回初めて成田駅に降り立ったのだった。 国際色溢れる近代的な駅をイメージしていたのだが、なんともイメージが違いびっくりした。 古い建物が何とも懐かしい雰囲気で、良く言えばノスタルジックな駅、悪く言えばまさに田舎の駅なのであった。

駅前からホテルまでシャトルバスが出ているということだったのでバス停を探す、バス停をやっと見つけたがなんとシャトルバスは一時間に1本だぞ。 バスを待つ間、周囲には基本的に何もないので時間持て余す。 国際色溢れる駅のイメージがガラガラと崩れ落ちてしまいがっかりする。

やっと来たバスは複数ホテルを順番に回る共同運行シャトルバスで、これがまた老朽化したボロいバスで、ますます気分が憂鬱になる。 ホテルにチェックインしてすぐに、夕食のためにまたボロいバスに乗って成田駅に戻る。 駅前にイングリッシュパブがあると聞いていたのでそこへ向かった。 駅のバス停とは逆のエリア、成田山新勝寺に向かう参道に面してそのパブはあった。 参道の土産屋の並びを歩いていると忽然と姿を現したこのパブは、なんとなく浮いた感じだなというのが第一印象だった。


まだ時間が早いせいか店内は客の姿も少なくがらがらであったが、完全キャッシュオンデリバリーのパブエリア/食事エリアに分かれていて、店の奥にはダーツがあって地下にはライブスポットまで備えた本格的な店だった。 ギネスを飲みながら周囲を観察すると、ほとんどが外国人で日本人の姿は見当たらない。 なるほど、いい感じじゃぁない!ということでこの店で夕食をとることにした。 

ぐるぐる回りながら焼かれているのが美味しそうなチキングリルとフィッシュアンドチップスをオーダーするが結構な量だった、もうここは日本ではない感じだな。 土曜だというのに閑散とした店内はパブにしては静かなものだ、まだ時間が早いということなのだろう。 テレビではCNNがロイヤルウェディングのライブ中継をやっていた。 ダイアナ妃のときのほうが派手な感じだった気がするなと思ってみていたが、ケイトさんは民間人ということで地味に抑えたという話だったらしい。 先日観た「King's Speech」と言う映画を思い出してしまった。 

このCNNのライブ、延々とやっていたがなかなか二人が登場しない、ウェストミンスター寺院には続々とゲストが集まってきている。 カメラがゲスト次々と映すのだが、私にはベッカム夫妻とエルトンジョン夫妻?、イアンソープ、ミスタービーンくらいしか判らなかった、ガイ・リッチーもいたような気がする。 やっと主役の二人が登場し、おなじみの結婚式が進行するのをキルケニー片手に眺める。新婦のウェディングドレス姿を見た新郎が「You are beautiful」と言ったとか、パレードの馬車で新婦が新郎に「I'm so happy」と言ったとか、翌朝の新聞に書いてあったが、すべて映像から読唇術で解読したとのこと、おぉ怖! セレブも大変だなぁ。

チャールズとケイトが無事結婚したのを見届けてから店を後にした。この店では「成田周辺の主要ホテルへのシャトルバスを深夜まで出している」という話だったが、実際は「駅反対側バス停からのシャトルバスが終了してから、夜遅くに2本のバスを独自に出している」ということだった まだまだ深夜までには時間があるので駅の反対側のシャトルバス乗り場まで歩く。 時間は夜の9時前、GW初日の夜だというのにもうこの参道は深夜の雰囲気だった。 すっかり成田駅周辺のイメージが違ってしまった。 シャトルバスでホテルに戻って部屋でテレビでCNNを観て見ると、なんとまだロイヤルウェディングの中継は続いていた。 いったい何時間中継やるつもりだと驚いた。 でもダイアナ妃の悲劇で悲しんだ英国の人たちにとっては、このロイヤルウェディングは本当におめでたい結婚式なのだとあらためて思った。


・・・・・・・・ to be continued


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