Radicofani に別れを告げて、近くにあるAbbadia San Salvatore という修道院がある村へと向かった。 Radicofaniから坂道を下り、一旦メイン道路に出てからしばらく北へと走る。 するとRadicofaniとは逆の斜面を登る道にカーナビは行けというので左の脇道に入る。 道はどんどん曲がりくねった坂を上ってゆく。 この村もまた山の上にあったのだが、結構大きなな規模の町だった。
車を適当な駐車場に停めて修道院を探すがどうも良くわからない。 ぶらぶらしながら探していると、建物が密集する旧市街風のエリアに迷い込んだ。 塔のような高い建物が見えたので、その方向へ向かって歩くのだが高い建物に囲まれた細い道がカーブしていることからまるで迷路のようでなかなか辿りつけない。 やっと教会を見つけた、ここが目指す修道院なのか? 内部は静まりかえっており神聖な雰囲気。 教会の前で車に乗り込もうとしていたおじさんに「この教会がSalvatore修道院なのか」と聞いたら、そうだという。 でも別の場所にも修道院があるから行ってみなさいといって親切に道順を教えてくれた。
おじさんから聞いた方向に歩いてゆく途中に偶然インフォメーションオフィスを見つけた。 小さなオフィスには入ると奥からおばさんが出てきた。 少し怪しい英語を話すおばさんに確認してやっと状況がわかった。 町の名前がずばり、Abbadia San Salvatore で、我々が見つけた教会は旧市街の中にあり、有名な修道院はまた違う場所にあるらしい。 地図を貰って修道院を目指す。 その修道院は車を停めた場所のすぐ近くにあった。
修道院は無人で観光客の姿はない。 暗い地下には静寂が支配している。 立派な修道院だった。 町はなんとなくざわついており昔は寂れた炭鉱の町だったというのも納得できる、しかしこの静寂が支配する修道院は落ち着きがあり、町のざわめきが嘘のように気分がゆったりとしてくるのが妙な気分だった。
この山の上の不思議な修道院と村に別れを告げて、山を下ってからトスカーナ地方を北上する。 カーナビを頼りに途中の村 Bagni S.Firippo にあるという「白い滝」を目指す。 インフォメーションオフィスのおばさんが「白い滝が素晴らしいのでぜひ行ってみて欲しい」と言っていたのだ。 イタリア語で「Fosso Bianco」という真っ白な滝の観光ポスターがオフィスにあった、確かに目立つポスターだった。
車は脇道に入るとすぐに小さな村に着いた、車から降りると硫黄の香りがした。 日本の山奥の秘湯のような感じだなあと思った。 看板の案内に従い坂道を川のほうに下ってゆくと、前方右側に何か白いものが見えてきた。温泉が滝になっている場所だった、あちこちから湯気が立ち上っている。 イタリア人家族が川を少し堰きとめて露天風呂を楽しんでいた。 日本だとここは山奥の「野湯」で、大自然の中で野趣溢れる温泉を堪能するというところなのであるが、目の前の家族の水着を見るとここで裸になるわけにはゆかなかった。残念。
イタリアにも温泉があるのを見て驚いた、この国も火山国なので別に不思議はないのであるが・・・ 森の中を散策することにして川沿いの道を歩いていくと、大きな白い壁のようなものが左手に見えてきた。 近づくと巨大な「白い滝」だった。 最初の白い滝とは比較にならない大きさで、滝というよりは壁なのだ。 壁の中間地点にあるくぼみが格好の天然の浴槽となっており、地元の人たちが水着でこの露天風呂を楽しんでいる。 テレビでみたトルコのパムッカレと良く似ているな。 水着を持ってくれば良かったと後悔したが、日本の露天風呂のように裸で温泉に入ることもできずにここは諦めるしかなっかた、再度残念、すごく残念。
・・・・・・・・ to be continued

トスカーナ2 に戻る
ご意見は hiro_homepage@ab.auone-net.jp まで
Copyright (C) "HIRO" 1997-2011
|