★ ヴィリニュス ★


 
 リガからの列車は早朝のヴィリニュス駅に到着した。 国境で2度も起こされた(出国検査と入国検査)ため頭がボーとしてとても眠い。
ぼんやりしてまだ正常に動かない頭を振りながら「さて、どうしようか?」と考える。 朝の5時40分という時間ではあったが駅のカフェがオープンしていたので、まずは食事だということでカフェへと向かう。

カフェの前に来てから「両替しなければ食事が出来ない」ことに気づく。 ロンリープラネットに「駅には24時間営業の銀行があり、ここで両替が出来る。 ホームの端の黄色い看板が目印」と書いてあったので黄色の看板を探す。 やっとホームの端に目指す黄色い看板の銀行を見つけて一安心、ドアをあけて中に入るが誰もいない。 ひっそりとしており営業している雰囲気ではないのでかなり不安になる。 5分も待った頃、やっと事務所関係らしき人がドアから入ってきたので、ここは銀行かと聞くと「そうだ」との返事、両替できるかと聞くと「朝10時からの営業なので今は出来ない」との返事。 
ロンリープラネットの嘘つき!! 腹がへったぞ〜〜

早朝の寒い駅の待合室はこんなに早い時間にもかかわらず混雑していた。 椅子に座りながら、ここでめげてはならない、絶対にカフェで何か食べるぞと気合いを入れて駅の外へと両替出来るところを探しに出た。 とても寒い駅前の通りを動物的勘だけを頼りにふらふら歩いていると行列の場所を発見した。 10人以上並んでいるが銀行には見えない。 でもパン屋にも見えない。 「ごめんやっしゃ」と言いながら行列の先頭まで行くとそこでは若い兄さんが両替をやっていた。 やったぜ銀行だ! と言いながら列の最後に並び直す。
両替が出来るとわかった途端に、思わず顔がほころび歌のひとつも飛び出す私であった。

こうして苦労して両替を済ませ、やっとカフェで食事にありついた。周りのみんなが食べているのと同じソーセージとポテトそしてコーヒーを注文したが、空腹だったせいかとても美味しかった。

やっとの思いで朝食を済ませ、荷物を駅の手荷物預かり所に預けてもまだ朝の7時であった。 プライベートルームはInternetで見つけた[Bed&Breakfast Litinterp]に予約を入れており、夜行列車で着くのでAM9時頃にチェックインすると連絡してあったがまだ早すぎる。
約束の時間まで朝の散歩ということに決定して駅から早朝のヴィリニュスの街中へと歩き始めた。 観光客もいない寒い街を歩くが空はどんよりとしてとても寒いのであまり気分は良くない。

駅から街の中心部へと適当に見当をつけてしばらく歩くと左手に何やら門が見えてきた。 これが「夜明けの門」だ。 この門をくぐると道は下り坂となり、地図によるとこの道がメインストリートのようだ。 どんどんと道を進むとその突き当たりに大聖堂があった。
早朝の街をブラブラしながら時間をつぶし、9時になったので聖アンナ教会近くの[Litinterp]事務所に向かう。 メイン道路から横に入った細い道の途中にある事務所では、若いお兄さんが我々を迎えてくれた。 予約していることを説明すると、「ようこそ、チェックンはすぐに出来ないので12時以降に来て欲しい」との説明。 事前にInternetで朝早く着くといってあったじゃあないか!! と言ったが、「それはわかっている、実は予定の部屋にはまだ人が寝ていて今は入れない」との説明。 また3時間も時間をつぶすのはいやだと思い「勘弁してよー」と訴えたが、我々のプアーな英語では相手に勘弁してよの気持ちが伝わらず結果的にこのお兄さんを勘弁してしまうことになってしまった。

がっくりと肩を落とし再びヴィリニュスの街へとさまよい出る。 このころから空は一段と暗さを増し風は激しくなってきた。 しばらくすると雨が降り始めて気温もどんどん下がり、寝不足と空腹そして寒さの中知らない異国の街をさまよう我々はとても辛い気分になってしまった。 

すっかり道を覚えてしまうくらいにあちこち歩き回った頃になって、やっと開店している店を見つけて落ち着くことが出来た。 その暖かくてサラダが美味しい店を出る頃には何故か元気が涌いてきて、意気揚々と再びLitinterpの事務所へと向かったのである。

紹介された部屋は事務所の2階にあり清潔で静かな部屋だった。 我々は部屋に入ってすぐに昼寝をしたことは言うまでもない。


・・・・・・・・ to be continued

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