★ モンサントへのドライブ ★



 朝食はホテルのレストランでバイキング。 1年振りなので懐かしい気分。 やはり混雑していた。
ホテルのAVIS事務所でレンタカーをチェックアウト、今年の車はOPEL ASTORAでグレーの1700CC、ディーゼル車だった。 ぱっとしない色で、バンのようなデザイン、かなり格好悪いが我慢しよう。
ホテルをスタートし、そろそろと車を走らせリスボン市内を抜けて何とか高速道路に入る。高速道路はひたすら北へと車を走らせ、この日の目的地であるモンサント[Monsanto]へと向かう。 モンサントはリスボンの北東、スペインとの国境に近い小さな村。 途中までは高速道路だが後半からは一般道になる。 昨年の経験からポルトガルの一般道は「道路表示がとても不親切で迷いに迷う」という思いがあり、かなりの不安を持って出発した。

A1というハイウェイはリスボン−ポルト間を結ぶこの国一番の幹線道路で、交通量も激しく運転がとても恐ろしい。 というのもこの国のドライバーは例外なくスピード狂、つまりクレージードライバーであることを私は知っているからなのである。 3車線の道路の追い越し車線は無茶苦茶なスピードで爆走する車でいっぱい。 1番右の走行車線は大型トラック、かなりの老人、そして我々しか走っていない。
途中のサービスエリアで休憩しながらなんとかこの恐怖のハイウェイを走り抜けて、西へ向うIP2というハイウェイへと分岐した。 A1は有料なのだが、この新しい道路はフリーで交通量はガクッと落ちていわゆる「マイロード」状態、一気に緊張がとけてやっとドライブを楽しむ余裕が出てきたのであった。

IP2を2時間程走るとハイウェイの終点、さてここからが一般道で思わず気合が入る。 というのは、前年にポルトガル北部を走ったときには一般道路の標識が極めて不親切で迷いに迷った経験があったからなのだ。
ところが驚いたことに、この一般道をモンサントまで走ったのだが、道路は良く整備されており標識も親切でほとんど迷わなかったのだ。 昨年北部の一般道を走ったときとは大違いだぞ、信じられない!! 同じ国とは思えない!!
我々の結論は「今回はスペインの国境付近の道路だったので、表示がスペイン式だったため迷わなかった」である。 前日リスボンのショッピングセンターで見つけて買っておいた「詳細道路地図」が予想以上に役にたったことも大きかったかもしれない。

一般道路に入ってからは、雄大な大草原の中の一本道を車は行くという感じの快適なドライブとなった。 雲ひとつない抜けるような青空、乾燥してさわやかな空気、オリーブ畑と草原、見渡す限りの地平線、すれ違う車もほとんどいない、最高のドライブ、爽快な気分。
途中で車を止めて、放牧されている牛を見たりしながらゆっくりとモンサントに向かう。 そのうち平原の向こうに、妙な形をした山のようなものが見えてきた。 はるか彼方に小さく見えた山のようなものは、進むにつれてどんどん大きくなってきた。 ひょっとして我々はあの山に向かっているのではないかと突然気づいた。 その山が目指すモンサントであった。

モンサントは山の中腹にあって、無数の印象的な形状の奇岩と同居する村だった。 平原にある山という地理的環境は、この村から見る素晴らしい景観を提供してくれる。 昔からそこに存在する岩、この岩が巨大でかなり不安定な状態でそこにある。 それら巨大な岩の間に家があり山頂には城がある。 この村は「もっともポルトガルらしい村」に選ばれたとのことで、現在でも昔ながらの姿を今なお留めているのである。

この村には我々の泊まったポザーダが唯一の宿泊施設で、他にはカフェが1軒あるだけの小さな村。 ホテルのレストランで地元料理である「猪の煮込み」を食べた、なかなかいける。 しかし、長距離ドライブで疲れた体に地元のワインは心地よく、あっという間に酔いが回り、バタンと寝てしまった。




・・・・・・・・ to be continued




再びリスボン モンサント



またまたポルトガルに戻る



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