★ マフラ、シントラ、ロカ岬 ★



 オビドスの古城に別れを告げ、車は走る。 空は一面の雲、今日は晴れるのだろうか?

高速道路をしばらく走ってから一般道へと車を進める。 旅行も最終段階で、今日は寄り道しながらロカ岬を経由してリスボンへと戻る予定なのだ。 最初に巨大な大聖堂で有名なマフラへと向かう。 山道をしばらく走ると大聖堂のある小さな町マフラに到着した。

この町の真ん中に大きな、本当に大きな大聖堂があった。 この大聖堂はあちこちに聖人の像が埋め込まれており気合いの入った建物である。 じっくりと見たいところであったが時間がなく残念、次の目的地であるシントラへと車を走らせる。

山道を走り続けてシントラに入ったと思ったとたんに大渋滞だ。 この町はリスボンに近いこともあってか、世界遺産に指定されているからか、俗に言う「大観光地」だったのだ。 町中に車が溢れており、駐車スペースが全然見つからずに我々の車はウロウロするばかり。
やっとの思いでスペースを見つけて駐車してから町を少し歩いたが、食事が高いぞ。 写真付きのメニューを出す観光客で満員のレストランで簡単に昼食を済ましたが、あまりの人の多さにめげてしまいこの有名な観光地でもゆっくりすることなく、立ち寄っただけでさようならとなった。

 そのまま山を越えてロカ岬に行こうと思ったが、山道の途中に観光名所があるせいか、工事中のせいか坂道の上りがまたまた大渋滞で車は全然進まない。 そこで山越えは諦めていったん高速道路に戻り南下してから再度海に向かって山越えに挑戦した。
シントラを避けた山越え道はガラガラで、楽々と海の近くまでくることができた。 ところが海に近い分岐道をどちらに進むべきか分からない、本当にポルトガルの一般道は道案内が分かりづらい。 車をとめて地図とにらめっこしていたら、車を横付けしてきた地元の人らしいカップル、兄さんがこちらにやってきた。
やっと親切な人に会えたかなあと思い喜んだが、いきなり彼が「ロカ岬にゆきたいのだがどちらの道にゆけばいいのか?」と聞いてきた。 なんだ、この兄さんは、こっちが聞きたいよ。 でも彼と相談した結果右が正解ということで合意、2台の車は右に進路をとったのであった。

結果的にこの道が大正解でやっと目指すロカ岬に到着した。 ここは灯台と石碑とインフォメーションセンターがあるだけの場所、日本人以外は誰もこないと聞いていたのだが行ってみて驚いた。 観光バスはきてる、車は駐車場にいっぱい、立派なインフォメーションセンターとレストランもある場所だった。
でもここがユーラシア大陸の一番西の端かと思うとそれなりの感慨はあった。 快晴の空、断崖に打ち寄せる波、灯台、そして有名な「ここに陸終わり、海始まる」の文字が刻まれた石碑。 絵になる場所だ。

レンタカーをチェックインする時間が迫ってきていることもあり、長居はできなかったが、名前が入った来場記念の立派な証明書を買ってロカ岬に別れを告げる。

ここからリスボンに向かう高速道路が、ポルトガルで一番運転が乱暴な道路である。 確かに走っている車に狂気を感じた。 凄い運転だ、乱暴を通り越して無謀な運転なのだ。 これでは大事故が多いのも分かる気がする。 緊張しながらも慎重に運転しリスボンに向かうと、車がどんどん多くなってきた。 市内の運転は大変と考えて、とりあえず空港に向かうことにした。 空港からホテルまでは1本道であることをリスボンに到着したときのタクシーで確認していたので、このときと同じ道でホテルに行こうという考えだ。
作戦通り空港に到着し、街の中心に向かう1本道を進みホテルに到着。 返却時間に間に合ったと安心したのだった。 ところがホテル内のAVIS事務所に誰もいない。 フロントで確認すると今日はもう係員が帰宅したとのこと。 我々を待たずにもう帰ったとはなんという対応だと怒りがこみあげてきたが、これこそポルトガルらしいではないかと逆に納得したりしてしまった。


・・・・・・・・ to be continued




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