ポルトガルの古い都であるポルト(Porto)で、ゆっくりと目覚める、初日は恒例の時差ぼけ解消日だからだ。
ホテルで朝食、ハムとチーズとパン、単純なメニューだがそれぞれがとても美味しい。 そして朝のコーヒー、ミルクをたっぷり注いで飲むこの味こそが、イベリア半島に来たのだと実感させてくれるのだった。
ゆっくりと朝食を楽しんでから、ホテルのすぐ近くのサンベント駅で青が美しいアズレージョを見学し、坂道を登ったところにある大聖堂を目指す。 迷路のような狭い坂道をクネクネ下ってしばらく歩いてゆくと、突然目の前に視界が広がった。
ドウロ川だ、懐かしい風景に心が和む。 さっそく6つの橋を巡るドウロ川クルーズに参加する。小さなボートが川にかかる橋の下を順に通過するだけの50分クルーズだが、海のすぐ近くまでゆくのが面白い。 天気は快晴で雲ひとつない、空気は乾燥してさらりとした感触、日本の高湿度の夏に慣れた体には爽快でとても心地よい。
ドウロ川クルーズを終えてから、今下を通過したばかりのポルトのシンボルでもある「ドン・ルイス1世橋」を渡り、ポルトワインの工場が立ち並ぶ向こう岸へと向かう。 最近は日本でも各種ポートワインを購入したり飲んだりできるようになってきたが、まだ一般ワインに比べてポピュラーとはいえない。 しかしポートワインは世界的に有名でその発祥の地がここポルトである。 ワインを生産する各社はそれぞれ工夫を凝らした工場見学&ワイン試飲ツアーを行い観光客の入場数を競っている。 前回は橋の近くの工場をはしごして試飲ワインで酔っ払ってしまったことを思い出した。 今回は少し離れた丘の上にあるGRAHAM社の工場へ行ってみた。
橋の近くから専用のミニバスで工場へと向かう。 このGRAHAM社のワイン工場は立派だった。 専属の説明員は若い女性で、ポルトワインの歴史、種類、製法など詳細に説明しながらら実際の大きな樽が立ち並ぶ貯蔵所を巡り、年代別に部屋に分けてボトルが整理された広大なワインセラーを周る。 古くから変わらない製法、エアコンなし、土の上に設置された大きな樽は風格があり歴史を感じさせる。 説明はわかりやすく満足のゆくツアーだった。 前回の橋の近くの工場は人がとても多かった記憶があるが、なぜかこのツアー参加者は我々と南アフリカからワインを買い付けに来た裕福そうな年配夫婦だけで、質問しながらゆっくり見学できたのもよかった。 この工場は川から少し離れた岡の上に位置しており、ここから見るドウロ川の眺めがまた素晴らしい。
まだ初日で時差ぼけ解消日であることを思い出し、酔っ払うのはよくないと判断し今回はワイン工場のハシゴは諦めて一旦ホテルに戻り休憩してから夕食に出かける。 前回、素晴らしいワインを楽しんだ店に向かうが、なんとその店は記憶の場所で発見できなかった、既に別の店に変わっていたのだ、残念。 仕方なく近くのレストランに入った、店の作りはそれなりに立派だったが、担当のウエイター君が最悪で、気が利かないし、段取りが悪い、料理が出てくるのは遅いし、その言い訳はその場しのぎで下手、どうしようもない。 味はまあまあ、値段は結構したが最終的にこのウェイター君が計算を思い切り間違ったのでとても安くあがった、まあ許してやろうかな。
一日炎天下で過ごしたので、時差ぼけはすっかり解消することができた。 ・・・と信じて就寝。
・・・・・・・・ to be continued

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