★ シギショアラ → ブカレスト ★


1. 列車の切符
 バイアマーレで購入できなかった特急指定券の購入は大変であった。

1) シギショアラについたのが金曜の2時であり、ホテルでCFRの場所と   開いている時間を確認するが「本日は6時まで」とのこと。  急いで行ってみると既に閉まっていた。  ホテルでその事を告げると「あら変ね、明日は土曜日で7時から12時までしか開いていないから注意してね」と言われた。

2) 翌日7時にCFRに行くとやはり閉まっている。 朝食後の8時に行くがやはり閉まっている。  ホテルでその事を告げると 「あらそう。 私が時間を間違えていた、本日は9時から開くのだった」と言う。

3) 9時に再度CFRに行くがやはり閉まっている。 入り口で途方に暮れていると通りがかりのおばあさんが「今日は休み、明日も日曜で休み」と言う。  ここで入り口のカードをよく見ると「平日は7時から2時まで、土曜/日曜は休み」とルーマニア後で小さく書いてあるではないか。  結局ホテルのおばさんにだまされたことになった。なぜ何度も嘘を言うのか、知らないならばそう言えばよいのにと思ったが教えてくれるときの自信満々の笑顔を思い出し思わず笑ってしまった。

4) と言う訳で、CFRで切符の購入は出来ず当日駅で直接買うことになった。  ガイドブックによれば「当日駅では発車の2時間前から販売する」はずであったが、実際には1時間前からしか売らない。 しかも1等車の切符は売ってくれない2等車のみの販売である。 結局1時間前になってやっと2等車切符を手に入れることが出来た。

2.  シギショアラ →ブカレスト
 もうツイカは飲まないぞと堅い決意で列車に乗り込んだ。 2等車は8名定員で1等車に比べると席が狭い。 満員であった。 昼過ぎに乗り込んだためか「ツイカ回しのみの大騒ぎ」もなく静かな時が過ぎて行くと思ったのであるが・・・・・
車掌が検札にやってきた。 駅で買った切符とバイアマーレで買ったブカレストまでの乗車券を見せるとしばらく眺めていてから何やら言い始めた。 前の席のおじさんに英語で説明してもらったところ「乗車券に途中下車したことを示すスタンプが押されていないのでこれは無効だ」と言っているらしい。 私は、スタンプが必要とは聞いていない、確かにシギショアラで途中下車したと主張し前の席のおじさんにシギショアラから乗ったことを証言してもらったところ車掌はしばらくこちらを睨んでから行ってしまった。

30分程してから先ほどの車掌が再びやってきた。 やはり乗車券にスタンプがないと言っている。 通路に出てやりあったがこの車掌は規則違反の一点張りで相当堅いタイプであった。 大声でやり合っていると英語での仲裁が入った。 ルーマニアの青年が双方の言い分を聞いてくれたが、規則違反は事実でありここは罰金を払わないと決着しないが全額払う必要はないとのこと。 車掌は25,300Leiを主張したが彼のおかげで15,000Leiを支払いやっと決着した。

冷静に考えると日本でも途中下車の時は切符にスタンプを押すので、これはやはりこちらに問題があったとも言えるが、バイマーレのCFRでそれを言ってくれてもいいではないかなどとぶつぶつ言っていると、その青年が突然日本語で「まけてもらってよかったですね」と言うではないか!
聞くと、奥さんが日本人で何と前日に彼の実家があるクルージで結婚式を済ませて日本へ向かう途中とのこと。 奥さんとも話したが、二人は国際的に活躍するバレリーナであった。 日本語とルーマニア語では大変だなあと思ったが、まさに熱々の二人は英語で何の問題もなく話していた。 残念なことにバレエといっても白鳥の湖しか思い浮かばない私は、たぶんその世界では有名であろう二人の名前を忘れてしまった。

その後は、あとから乗ってきた子連れの夫婦が例の車掌と大喧嘩をはじめたり(これはどこからともなく警官が登場して決着した)、通路でラジカセを大音量でかけて踊り出す奴がいたりで騒がい感じで列車は進んだ。
2等車はブカレストに近くなるにつれてどんど人が多くなり、新婚のバレリーナの客室に約束通り遊びに行こうとする頃には通路まで人がいっぱいで歩けない状態になっていた。 通路の彼らは正規の切符を持っていたのであろうか?
しかし、一等車とは全く違う雰囲気の車両はけっこうおもしろかった。

シギショアラから4時間半で列車は定刻より早くブカレストノルド駅に到着した。

・・・・・・・・ to be continued

シギショアラ ルーマニアのスープ


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