運転初日の緊張から解放されて、ウェルカムワインですかりくつろいだので、さっそくサフラの町のぶらぶら歩きに出発することにした。
この小さな町はちょうどシェスタの時間帯で人が歩いていない、メイン通りにも人がいなくて中心部にある二つの広場も活気がない。 しかし椰子の木が印象的なグランデ広場と、十字架が目立つ隣のチコ広場は落ち着いた雰囲気だった。
仕方なくホテルに戻り、またまたひと休みする、 やっと夜の8時になったので夕食に繰り出すことにした。 もうおなかが減って力が出ないのだ。
まだレストランは準備中でオープンしていないが、チカ広場の店の前にはメニューが手書きされているので写真にとって事前研究するのであった。
9時になり目当てのレストランの入り口ドアが開くと一番に入る。 外ではなく中の席がいいという我々をウェイトレスは怪訝そうに見ながら、店内のテーブルに案内するのであった。
この小さなレストランは店内にハイファイBGMが流れるセンスの良い店だった、ノラジョーンズが心地よい。 またまた冷製スープのガスパチョを楽しみ、タコやイベリコ豚を食べる。 地元のワインも美味しかった。
夕食を終えて外に出ると、広場のテーブルでは夕食中の人たちが大勢いた。 みなさんお外が大好きなのね、ヨーロッパに来たんだなあとまた思った。
ホテルに戻るともう12時過ぎだ、テレビを見ていたらリオオリンピックの男子団体の決勝をやっていた。 日本が最後の種目で逆転優勝して大騒ぎ、実況アナが興奮して叫んでいて面白かった。
翌朝、パラドールの朝食は城の中にある吹き抜けの中庭で食べる。 歴史的な建物の中庭の噴水の横で食べる朝食は格別だった。 時間は朝の9時でまだ気温が上昇していない、中庭は吹く風も心地良くてのんびりできる。
パラドールの朝食はさすがに豪華で、満足できる内容だった。 写真のようなブッフェスタイルで、なんでも揃っている。
部屋でぐたぐたしているといつものように昼になってしまったので、町に繰りすことにした。 メイン通りを歩いていると Museo の文字が目に入る、美術館があるのか? メイン通りからすぐの美術館は、「サンタマリア修道院美術館」という名前だった。
入場無料だが任意の寄付をするというスタイル、ほとんど期待せずに中に入ったが、中の展示はなかなか見応えがある内容だった。 修道院だったという建物は広くてきれい、順路に沿って歩くと修道院での暮らしぶりが順番に説明されていて興味深い。
教会も美しく、見事な絵を食堂だった大きな部屋で見つけた、最後の晩餐だった。 良く見ると皿に乗っているのは「クイ」ではないか! ペルーで見た最後の晩餐も、皿にはクイが描かれていたのを思い出して笑ってしまう。
気温がどんどん上昇しとても暑くなってきたので、いったんホテルに戻り休憩をとる。 冷えたビールで極楽気分になり気持ちよくて少し寝てしまう。 休憩後はパラドール探索だ。
フロントから前もって聞いていた二階にある秘密のドアを開けると暗くて行き止まりに見える。 気にせず中に入ると行き止まりではなく右に通路があった。この長い通路の壁には昔の城壁の様子が写真で紹介されていた。 廊下の先には階段があり、この階段を上ると城壁の上に出るのだった。
城壁の上は狭い通路になっていて、ぐるりと一周歩くことができるのだった 。 この城壁が一番高い建物で、サフラの町を360度見渡す景色は爽快そのもの。 ここからだと、攻めてくる敵の動きがすべて見えるということなんだろうな、この城はまさに要塞であったということがよくわかった。
この城は昔のままの姿をそのまま残していることがわかる、城壁の石組みも階段も当時のままの姿で見ることができた。
この古城を改修してホテルにするとは素晴らしいアイディアだと感心する。 昔の王が町を守るために造った城が、現在ではホテルとなって雇用を創造し金を稼ぐというのは素晴らしいことだ。
パラドール探検は楽しかった、特に城壁の上を貸切で歩けたのがよかった。 パラドールツアーに満足したので部屋で少し休んでから、またまた町へと出かけるのだった。
人気のない町をぶらぶらしていると夕食の時間になってきたので、前夜マークしていた近くのレストランに出かけた。 例によって9時の開店直後に店に入る。 まだ時間が早く店はガラガラ、暇なオーナーがいろいろお話ししてくれた。
地元の食材しか出さない、ハムはドングリだけを食べさせて育てる黒豚を広い敷地に放し飼いした特別な銘柄とのこと。 このオーナーが専用の ナイフで我々の目の前で切った生ハムを食べると・・・ 口の中で溶ける感覚が・・・美味しい。
オーナーお勧めの地元のワインが生ハムにベストマッチ、ワインがどんどん進むのは止めようもない。 陽気なオーナーとお話ししながら夜は更けてゆくのだった。
サフラ2日目の素晴らしい夕食を終えて外にると、やはり・・・ 広場のテーブルは満席でみなさん生ハムとワインを楽しんでいるのだった。
・・・・・・・・ to be continued

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