昼前にメリダ (Mérida) を出発、予定ではカサレスに寄って観光してから3つの谷方面へ向かうことにしていたが、案外距離があることがわかり無理をせずにカサレスをパスすることにした。
車は高速道路を快走する。
カサレスに寄らないとなれば時間的には余裕がでてきていつものペースの運転になる。 途中のサービスエリアででガソリン入れたりランチ休憩しながら、のんびりと走る。
高速道路を北に向かって走っていると徐々に周囲の景色が変化してきた。見渡す限り平野だった景色が少しずつ山が見える風景に変わってきたのだ。 高速道路を降りてからは目の前の山に向かって走る。 途中にランダバートを何回も通過するが、車はほとんどいないので楽勝だ。
目の前の山がどんどん大きくなり、ついに山道となった。 小さな村を次々に通過しながら高度を上げてゆく。 素晴らしい景色の山道を走る続けると、車はハランティージャに到着した。 小さな町なので パラドールはすぐに見つかりチェックイン。
時間はまだ16時、夕食までは5時間もあるので谷に点在する小さな村を見に行くことにした。 車はほとんどいない良く整備された道をドライブする。 小さな村を通過する途中で、「インフォメーション」の小さなサインを発見したので戻ってみた。
その建物の中は小さな博物館になっていて、カウンターにはお姉さんがひとり。 お姉さんに周辺の見どころを教えてもらった。 イチオシは「この村の小さな広場と教会よ!」って、まあそう言うだろうなと納得。
このあたりで「景色のいいところはここ」、「この修道院は必見」などと言いながら次々に地図に丸を書いてゆく。 そしてこれが「ナチュラルウォーターのプールですよ」と言いながら、プールの一覧表をくれた。 どうしてプール一覧表を観光客に渡すのかと笑ってしまった。
このあたりは「ラ・ベラ渓谷」で、谷に沿って走る道路と川に間には小さな村が点在しているのだった。 ほとんどの村の名前には最後にラ・ベラ (La vela) がついておりややこしい限り。いったん谷の奥まで行ってから戻ることにした。
最初の村は ビジャヌエバ・デ・ラ・ベラ (Villanueva de la Vera) 、インフォメーションのお姉さん一押しの村だ。 道路から谷に降りる斜面に村は広がっていて、基本的には全部坂道になっている。
坂道をどんどん下ると村の中心の広場に出た。 これがお姉さんの言っていた可愛らしい広場らしい。 広場の中央には噴水があり、小さなバルもあった。 黄色と赤色の布が広場を横断しているのアクセントになっていて印象的な広場だ。
村には独特の建築の家が並んでいて興味深い。 まだシェスタの時間帯で人は少ないが、家にはエアコンはない模様で木陰や陽の当たらない道や家の前で村人がお話ししたり休んだりしている。
村をぶらぶら歩いていると村人の視線を一手に集めることになる。 そんなに珍しいのかなと思うのだが・・・・・ 小さな子供は好奇心旺盛で目を丸くしてじっと見つめてくる。 老人は挨拶してくれて、どこから来たの?と聞いてくるのだった。
次の村は、バルベルデ・デ・ラ・ベラ (Velverde de la Vera)。 教会を眺めてから坂道をどんどん下るとメイン通りらしい道に出た。 この道、不思議なことに真ん中に水路があって水が流れているのだ。
メイン通りを進むと頭上に四角い織物が現れる。 カラフルできれい。 どんどん派手な色使いになる織物を眺めながらどんどん進むと、ついに織物が丸になって数が増加してきた。
織物を頭上に見ながらメイン通りを更に進むと広場に出た。 真ん中に噴水があるのはお約束だが、赤/靑/黄色と白の三角布とエストレマドゥーラ州の旗が広場を色どっていた。
さて、そろそろハランティージャに戻る時間だ。 車を西へと走らせてハランティージャのパラドールに戻る。
部屋の窓からの景色をのんびり眺めながらひと休みしてから、ウェルカムドリンクで地元のワインとオレンジジュースを飲む、美味しい。
このパラドールはまさに「お城」だった、裏門あたりは城というか要塞の門などがそのままの形で残っており、歩くだけで楽しくなる。 要塞の中にはプールがあり大勢の宿泊客がいたが、古城の中のプールはなんとなく違和感があるんだなぁ。でも基本的にもんなプールが好きなんだなぁ。
おなかが減ってきたので、パラドールツアーは翌日に回すことにして夕食に出かけた。
地元のレストラン、いつものように開店直後に入り中庭のいい席を確保した。 サラダとガスパチョをオーダーしてゆっくりと夕食を楽しむ、メインは子羊にした。 地元のワインも美味しくて満足。
夕食を楽しんでいると、店にはどんどん人が入ってくる。 中庭の席は満席となった頃に我々は食事を終えるのであった、時刻は23時で、スペインの夕食はこれから盛り上がるという訳だ。
やっと日が落ちて暗くなったハランティージャの町をそぞろ歩く。 ここは標高が高い谷にあるためか、夜は気温が下がり散歩は快適だ。 小さな町なのですぐに広場を発見した。
夜のハランティージャ、ライトアップされた広場周辺の建物は落ち着いた色合いでとっても良い感じ。 広場の景色を楽しんでからパラドールに戻ると、この古城もまたライトアップされており幻想的であった。。
翌朝も快晴で、部屋の窓からの景色が素晴らしい。 朝ごはんを食べてから、パラドールツアーに出発した。 ここはカルロス5世が住んでいた城で、15世紀の要塞でもあった。 その外観は中世の城要塞だが、中は中世の建物を残しながら快適なホテルとなっていののだ。
見どころは2階にある「サロン」で、当時の家具や絵画などが保存されていて見ごたえがあった。
さて、パラドールツアーを終了するとお昼になった。 素晴らしい景色の谷にあるこの古城ホテルに別れを告げた。
・・・・・・・・ to be continued

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