ゆっくり起きて朝食、パラドールは朝食が楽しみなのだ。 生絞りオレンジジュースはオレンジの本場なだけに格別。 コーヒとミルクが別々にたっぷりと出てくるカフェ・コン・レーチェは朝食の定番。 パン/ハム/チーズ/デザートは種類も多くて楽しい。
びっくりしたのは、ハムの大きな塊がそのまま置いてあったことだ、みなさん慣れたもので横に置いてある長いナイフで好きなだけ切り取って自分の皿に乗せているではないか。 さっそくやってみたが切るのが難しいなぁ、でもこのハムは美味しかった。
さて出発、TrujilloとGuadalupeは直線距離では近いのであるが、山越えの道になるので思ったより時間がかかるような気がした。 ドライブを楽しみたいなぁということで、山越えの険しそうな道は避けていったん北上してメインのハイウェイに乗り、東へ少し行って山を越えてから南に戻るコースを決めていたのだった。
まずはひたすら北に向かって走り、マドリッドからカサレスへのバスが途中でひとやすみした村付近でハイウェイを降りる。 そこから南に向かってしばらく走ると突然目の前に美しい湖が現れたのだった。 ここでひとやすみするぞと、橋を渡り車を止めてランチタイムとなった。
「バルデカニャス湖 (Embalse de Valdecañas)」がこの湖の名前だった。 Embalse は「ダム」という意味だから、ここはダム湖なんだろうな。美しい湖なんだけど、誰もいないぞ・・・ なんだか遺跡のようなものがあるぞ・・・
なんと、ローマの遺跡ではないか! 青い水の美しい湖のほとりに静かに佇んでいるローマ時代の遺跡たち、照りつける日差しの中で幻想的な風景に出合ったのだった。この遺跡は今はダム湖に沈んだ村にあったのをこの場所に移してきたとのこと、Augustobrigaという名前の神殿だったと言うお話し。
青い湖をバックにしたローマの神殿跡は素晴らしい風景だ、「絵に描いたような景色」とはまさにこれのことだ。 ここはガイドブックにも載っていない場所だけれど、地図を見ているとこの湖は良い景色に違いないと言う直観があり、わざわざこのルートを選んで大正解だった。 観光客は誰もいなくてこの景色を独占することができた。
しばらくすると、犬の散歩に来ている地元のカップルが登場した。 この場所は観光化されていなくて大好きと言っていた、春は花が咲いてもっときれいだからぜひ春にいらっしゃいと言われた。
湖とローマ遺跡を後にして、車は南へと走る。 途中で洞窟の案内看板を発見したので行ってみる。 道路から細い道を下ってゆくと駐車場があった。 建物の入口は閉まっていた、予約しないと見学はできないと書いてある。 なるほど、今日は予約が入っていなくてお休みなのか、残念。 「洞窟」のスペイン語が [La Cueva] だということを覚えた。
更に車を南へ走らせると、山道の右手の下のほうに町が見えてきた。 Guadarupe だ。
Guadarupeに到着。パラドールは修道院の目の前だった。 ウェルカムドリンクをいただく、ワインが美味しい。 オレンジジュースはここでも生絞りはだめと言われてしまう、少し悲しい。
さっそく修道院を見に行く。なんという大きさだ、巨大。 ポルトガルのバターリャの大聖堂を思い出した。
修道院の中に入る、滅茶苦茶大きい。 有名な黒いマリア様には布がかかっていて見えない。
この修道院の中は見学ツアーに参加しなければ見学できないらしい。 今日はもう遅くて時間がないので明日ゆっくりと見学しよう。
レストラン、オープン直後、なんと一組だけ先のゲストがいた。なかなかいい感じ。 ウエイターおばさんはスペイン語早口で英語駄目。 片言のスペイン語でなんとかオーダーする。 ガスパチョは大きな器で出てきた、おいしい・・・・・ カルマレスアラロマーノを見つけたのでオーダーする、こちらも美味しい。 メインは子羊の郷土料理にした。 骨付きで美味しい、去年も同じ料理を食べたような気がする。
翌朝はゆっくりと起きて、優雅な朝食を楽しむ。 このパラドールも朝食は豪華だった。 カフェコンレーチェは美味しい、なんでも揃っているので食べ過ぎてしまう、トルテェージャ(オムレツ)も好きなだけ食べることができるのだ。
昼になったので、修道院の見学に行くことにした。 この修道院は「ガイドによるツアー」でしか見学できないのだった。 シェスタ前のツアーに参加し、修道院の中を巡る。 この大きな修道院は世界遺産に指定されているのだが、中も広くて建物そのものがものすごく大きくてびっくりした。
ガイドは順番に内部を歩いて回りながら、スポットで参加者を集めて説明する。 内部は撮影禁止と言われ、中庭だけ撮影OKだった。 この中庭がまた美しくて見てるだけで楽しくなるのだった。
大聖堂の見学は1時間以上かかった。 見学を終わり満足して広場に出てみるとシェスタの最中で閑散としたていた。 あまりの暑さに閉口してパラドールに戻る。
ひとやすみしてから恒例のパラドール探索ツアーを開始。 ここもなかなか素晴らしいパラドールだった。 建物の内部も素敵なのだが、庭がまたすごい。 ゆったりとした空間に木が生い茂っており鳥たちの天国という感じ。 木陰のベンチで休んでいるとゆったりとした気分になる。 これこそ、優雅な休日というものだ。
夕方になって日差しも和らいできたので、市内散策に出発。 散策と言っても小さな町なので30分もあれば一回りしてしまう。 修道院の裏側、建物の続きにホテルのようなものを見つけた。 中に入ってみるとなかなか良い感じ、その名も「修道院ホテル(Hospederia del Real Monasterio)」という宿泊施設だった。
このホテルの中をぶらつき入口の涼しいベンチでひと休み。 Guadarupeはいいとことろだ!
レストランを開店を待って乗り込む。 前夜のレストランの近くの別のレストランに入った。 ここもなかなかしゃれた感じ。 ハモンイベリコをつまみに赤ワイン、美味しい。
・・・・・・・・ to be continued

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