The Way to Spain
定刻どおり成田空港を出発。 早めにチェックインして前方非常口の足が延ばせる席を確保する。 フランクフルト空港で飛行機を乗り換える。 マドリッド行きのルフトハンザは定刻の午後8時25分に搭乗開始し機長が「まもなく出発します」とアナウンス。 昨年はこの空港からのルフトハンザが遅れて次の便に乗り遅れてしまったので不安があったが今年は大丈夫のようだと安心。 安心して寝入ってしまったが回りが騒がしいので目が覚めた。 なんと飛行機の調子が悪いので飛行機をチェンジするらしい。 全員が飛行機から待合室に戻り待機となってしまった。 お隣の国のシャルル・ドゴール空港でコンコルドが墜落してからまだ日が浅いこともあるのか誰も文句を言わない。 待つこと1時間半、再度搭乗開始、今度はバスで飛行機まで行く。 同じ機種の同じ席に座ると、今度はあっと言う間に離陸した。
この飛行機のパイロットは凄腕だった。 離陸した途端すごい角度で一気に上昇しあっと言う間に水平飛行。 良く揺れるなあと怖い思いをしながらマドリッド上空にくると急速旋回し一気に着陸体制に入ったかと思うと機体を左右に振りながら強引に着陸した。 私の席が翼のすぐ後ろだったのでこの左右の揺れが良くわかっただけに、一時はもうだめだと観念する着陸であった。 私はこれまでこんなにスリリングな着陸を経験したことがなかった。 この恐怖のフライトは2時間半のフライト時間を2時間弱で飛ぶとスピード違反で、マドリッド/バラハス空港には結局O:30に到着した。 この時間は日本時間の朝7時半で猛烈に眠いはずだがあまりに恐ろしい飛行機ですっかり目が覚めていた。
しかし着陸したら現金なもので、飛行機をチャンジすると聞いたときには「マドリッドには翌日着か」と諦めていただけにとてもうれしい気分だ。
荷物をピックアップして懐かしい気分でパスポートコントロールへと向かう。 ところが自動ドアの向こうはパスポートコントロールではなくて、もう空港ビルの中だった。 そうかEU内の移動はフリーパスになっているのだと突然理解した。 フランクフルト空港で簡単なパスポートチェックがあったが、あれでEUの入国が終了していたという訳だ。 深夜のバラハス空港は危ない、日本人が狙われると聞いていたので「気合いを入れてゆかなければ」と眠い頭に気合いをいれるべく考えていたが、突然外に出てしまい驚いた。 というか驚く暇もなくすぐ前がタクシー乗り場だったのでそのままタクシーに乗り込んだ。 これまたタクシーはとんでもない金額を要求してきてぼったくられると言われているのでかなり緊張したが、時速150Kmで疾走するタクシーはあっという間にホテルに到着。 メーター料金に荷物代/空港代などいろいろプラスだという説明に納得して支払うが、「こんな時間にこんな近いホテルへは来ないタクシーも多い。 さんざん空港で並んでここでは割りが合わない。 でもぼくはそんなことは言わない。どこへでも行くし料金もふっかけたりしない」と運転手は威張っている。 そう言われるとすごい数のタクシーが空港で並んでいたことを思い出した。 彼がとても良いおにいさんに見えてしまい「ほんとうにどうもありがとう」とお礼まで言ってチップをはずんでしまう私だった。
そういう訳で、空港近くのノボテルホテルへは午前1時に到着、日本ではもう朝の8時だ。 猛烈に眠い。 清潔で広い部屋は快適で、無事マドリッドに到着した安心感もあって爆睡してしまう。
ああ、スペインは遠かった。
・・・・・・・・ to be continued

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